ヴァンス峠:山脈マップナンバー9

ヴァンス峠の山頂付近に牧場があります。この事実が示唆する内容は多岐に渡ると言えるでしょう。
乗馬トレッキング用の場所であるかもしれませんが、牛が山を横切って歩き回り、ニースから経験してきた峠の中で最も乾燥してて埃っぽく、最も開かれた峠だと言えます。最西端にあり、お気に入りのクライムの中でもアルプス中心から最も離れた場所にあります。

人々を分け、フランスとイタリア間の雲が自然に浮遊して行くまで閉じ込める存在です。

ヴァンス峠は標高962m、賑やかなヴァンス街の上にあります。クライム最後の数キロで顔を上げることができれば、イタリアからカンヌまでの素晴らしい地中海の景色を堪能することができます。

開けた道は、冬季の走行の助けになります。サイクリスト達は登り(より需要なのは下り)を日光を感じながら行うことができるためです。夏季には茹だるような暑さは圧迫感があり、正式なスタート地点となるヴァンスの端にある噴水で水を補給することが大切です。

Alberto Contadorは標高630m、傾斜平均6%、9.6kmを24分以下で走り抜けたと言われています。地元のプロであり、Stravaタイムを持つカフェ・ドゥ・シクリステの友人Ian Boswellは、可能だと言います。

普通のライダーが35分以下で完走することができればラッキーでしょう。

暑さからか、それともクライム後の疲労からか、ユーフォー学専門家によると、変わったものがヴァンス山頂で目撃されています。異常現象、高スピードで飛ぶ物体、説明不可能な光などが峠または高原から見られています。最も最近の目撃である「Jellyfish of the Colle de Pouis」は偽物だということが分かっています。

ヴァンス峠の後ろには、Plateau de Saint Barnabéがあります。アイアンマン・ニース・トライアスロン参加者にとっては、ゴールが近いことを意味します。短いクライムの後、エステロン渓谷へと続く美しいロードを通り、ニースのヴァールへ向かい、プロムナードのフィニッシュラインへ辿り着きます。

考え深いシクロツーリストの方々には、ここは高原と日光に照らされた牧場への入り口です。立ち止まって景色を眺めたくなるカフェが多くあります。20世紀にアーティストが集まった有名な場所である、スロープの低い位置に留まりたくなるかもしれません。

Saint Paul de Vence にあるLa Colombe d’Or レストランは、かつて料理を地元アーティストによる作品と交換していました。今では、レストラン内に値段をつけられないピカソの作品や、マティス、カルダー、ブラック、ミロ、シャガールの名作がかけられています。ここで食事をする際にはサイクリングウェアはお勧めしません。カフェ・ドゥ・シクリステのウェアであっても。

私達が走行しクライムするコースを山脈マップシリーズ でお読み頂 ニースを訪れ実際に体験してみてください。

写真 : Greg Annandale

本文 : Max Leonard

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