今月のライド:3月 - パリ〜ニース

パリ〜ニースのライドは、ヨーロッパでのシーズン初めのレースでもある特別なものです。レースの一年がここから始まると言えるでしょう。我々の故郷に到着するパリ〜ニースレースは格別です。

30年ほどの歴史ですが、エズ峠と素晴らしいコート・ダジュールを背景にしたレースは神話とも言えるステータスを誇ります。しかし新型コロナの影響は大きく、今年のパリ〜ニースレースがゴールに辿り着くことはなく、最終ステージではエズ峠が削除され、ロムナード・デ・ザングレでのゴールとなりました。

そのままにしておくには心残りであり、3月に峠だけでも自分達でライドすることにしました。レース中には不可能な好きな場所で止まり、シーズンの再スタートを切り新しい希望を抱くために。

勾配に差し掛かる前に15キロのフラットな長距離ライドをします。冬の空気が残るものの、気温は快適です。雪で覆われたメルカントゥール国立公園の山頂を遠くに見ながら、横に広がる青い海を眺めて走り、ルヴァンの最初のクライムを思い描きます。

最初の離れた場所にある村(/la-gazette/ride-of-the-month-july/)は、ヴァール渓谷を見渡すことができる標高500メートルのRoquette du Var。10キロの比較的穏やかな降下をしてルヴァンへと向かい、モン・フェリオンのグラベルプレイグラウンドへと進みます。右折するとクライムが待ち受けています。

雲に覆われ気温が下がり、勾配平均4%の5キロを走ります。Chateauneuf Villevieilleの廃墟が前方に現れたら、立ち寄る価値があるでしょう。荒い地表でバランスが崩れるかもしれませんが、立ち止まって熟考するのに最適な場所です。過去と現在が混じり合い、見知らぬ未来が感じられます。行き交う車に気を取られず、ニース上方にあるモン・マカロンでグラベルを堪能しましょう。

標高が上がると気温は下がり、ウインドジャケットで寒さを凌ぎながらコンテへと降下します。ペイユへのクライムは勾配平均7%で、適度な暖かを取り戻るのにぴったりのライドです。

村で水分を補給し、細い道を走りながら教会のベルが時間を伝えるのを聞きながら日光を楽しみましょう。用意が出来次第トゥルビーへの下降を始め、上方の崖の写真を撮らずにはいられない景色が広がります。サンタニェスへのサインが現れると、マドン峠が近くにあることがわかります。それはまた次の機会に。

モナコの尾根からエズ峠へと向かい、別世界へと入ります。暖かさが戻り、飛び込みたくなるような海が広がります。ここで今年のレースを観戦し、プロトンが2回走り抜けるのを見たいと思っていましたが、来年は必ず実現することでしょう。