LOOK CYCLE | 1983年創業の革新的ペダルテクノロジー

1983年に創業した革新的サイクリングテクノロジーを追求するLOOK Cycleは、1950年代にバイクフレームや部品生産を始めました。1960年に起きたスキー事故が、革新的なペダルテクノロジーを生み出すきっかけとなったのです。

LOOKの創設者であり登山家、スキー愛好家でもあるジャン・ベイルは、アルプ=デュエズの斜面で足を骨折しました。ベイルは、ひもでランナーに固定されたスキーシューズが原因で骨折したことに気付きました。彼は病院のベッドで「骨折防止」ビンディングシューズを思いつきました。 1963年、LOOKはスキーヤー向けの初のピボットビンディングを開発し、N17特許を取得しました。

1960〜1970年代にかけて、パリとオート=サヴォワ山頂間に位置するヌヴェールに本拠を置く同社は、自動スキービンディングを開発し、ブーツメーカーと協働してアマチュアとプロのパフォーマンス向上を促進しました。しかし、1970年代の終わりまでには同社は苦境に立たされ、競争の激しい市場で前向きな姿勢を保ち続けることは不可能でした。

しかし1983年に、フランスの起業家ベルナール・タピが会社を買収。他ビジネスとサイクリングに対する愛情を注ぎ込み、LOOK ブランド再復活。新しい息吹を吹き込むために、タピーはもう一人のベルナールであるフランスサイクリング界の英雄、ベルナール・イノーの力を借りることになります。キャプテンとしての強い個性とプロトンの大きな存在であるイノーと共に、タピーは彼の有機食品小売業ラ・ヴィ・クレールにちなんで名付けられた、新しいフランスのスーパーチームを立ち上げました。ピート・モンドリアンのアートにインスパイアされた大胆でモダンなキットと、LOOKの最先端技術を駆使したPP65ペダルを備えた彼らは、大胆な野心を掲げて1984年のツール・ド・フランスに到着。

サン・テティエンヌへ向かう第14ステージ終わりのスプリント中に、イノーは激しくクラッシュしましたが、鼻を骨折してフィニッシュラインを通過した後、「PP65無しには続けることができませんでした。これは過去30年間で最も重要な技術的進化です」とマスコミに語りました。イノーとラ・ヴィ・クレールは、その年のツール・ド・フランスで優勝。革新的なチームコーチPaul Koechliと共に、バイクレースへのモダンでより高度なアプローチの基準を設定しました。 PP65は、クリップレスペダル技術のゴールドスタンダードになりました。

1985年、若いアメリカ人ライダーのグレッグ・レモンは、当時では驚異的な100 万ドルでラ・ヴィ・クレールと契約しました。レモンの助力を受け、ベルナール・イノーとチームはツール・ド・フランスで5回の勝利を収めました。ジャック・アンクティルやベルギー出身の史上最強ロードレース選手と呼ばれるエディ・メルクスなど偉大な選手たちと肩を並べたのです。

目に見えて支配的な勢力となったラ・ヴィ・クレールの成功は、さらなる資金調達とLOOK Cycleテクノロジーの知名度を上げることになりました。チームの経営陣が境界を押し広げ、さらなるパフォーマンスの向上を模索する中、LOOKのエンジニアグループは、当時あまり知られていなかったカーボンファイバー素材の使用を秘密裏に発展させていました。完全に手作業で構築されたKevlarは、カーボンチューブにも使用され、チューブを結合するために合金製ラグが使用されました。日本製のシマノ・デュラエース・コンポーネントと同様に、未来を描きだしていたのです。

そして1986年のツール・ド・フランスは、間違いなく20世紀最大のイベントでした。イノーとレモンは能力を最大限に発揮し、アルプ=デュエズでの重要なステージではアメリカ出身の天才児が勝利を収めたのです。そしてレモンは、会社創設者が致命的に足を骨折したのと同じ場所で、LOOKとKG86を伝説化したと言えるでしょう。初のカーボンレーシングバイクでヨーロッパ最大のレースを制した米国スターは、チームとLOOKの知名度を世界中に広めたのです。

LOOKはバイクとコンポーネントの革新を続け、ローラン・ジャラベールをはじめとするフランスのスターは、LOOKテクノロジーを使用してオリンピック競輪場での成功を含む数々の勝利を収めました。2004年には、わずか95グラムの濃縮カーボンテクノロジーを駆使したLOOK KEOペダルシステムが発表されます。すぐにプロのプロトンのうち半数が、KEOペダルとクリートを取り入れました。21世紀にもLOOKは 2012年のオリンピック仕様L96トラックバイクや、 2014年の795AEROLIGHT(これまでに製造された中で最もエアロダイナミクスに優れたロードバイク)などのイノベーションで先を進み続けています。フレームは一体型のステムとハンドルバーのデザインが特徴で、バイク全体の重量と抵抗を減らしました。

"LOOKは絶え間ない発明と最先端の技術で前進し続けています。すべてはアルプスでのスキー事故から始まり、20年ほど後に同じ場所で軌道に乗り、世界最高峰のバイクレーサー達と共に進み続けています。

革新とスタイルをシグネチャーとするカフェ・ドゥ・シクリステは、2023年にLOOK Cycleとコラボレーションし、両ブランドの大胆なデザインと創造性を融合できることを誇りに思います。 2種類のスペシャルエディション・バンドルは、フットウェアとペダルテクノロジーを組み合わせ、ロードライダーとグラベルライダー向けのひねりの効いたアイテムとなっています。

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