丹陽、韓国
韓国の隠れたライドガイド、協力Watts Sports。
韓国の忠清北道にある南漢江沿いに位置する丹陽郡は、豊かな自然に囲まれたパラダイスのような場所。山々に囲まれ、2つの国立公園に近いこの町には、探検に最適な鍾乳洞や奇岩、あらゆるレベルに対応する無数のハイキングコースを含む豊富なアクティビティがあります。ジップライン、パラグライダー、ケーブルカーで清風湖の素晴らしい景色を眺めることができ、川や湖のクルーズも楽しめます。
韓国のサイクリストにとって、丹陽はパラダイスのような場所です。どこへ向かっても素晴らしい景色とライドに恵まれています。東に向かい太白山脈の南端を登り、そこから南へ向かって小白山脈をクライム。北もしくは西に向かうと、完璧に整備された道路に沿って川と湖のサイドを走るなだらかな地形を楽しむことができます。国内有数のベストライドを体験することができるに関わらず、あまり広く知られていないルートだと言えるでしょう。隠れた素晴らしいライドをいくつかご紹介します。
ジュンニョン
約1100メートルの獲得標高の比較的短い50キロルートには、サイクリストが愛してやまない2つの要素(美しさと痛み)が含まれています。小白山国立公園を通る山道ジュンニョンは、丹陽で最も素晴らしいロードクライムの一つと言えるでしょう。全長9キロ、平均勾配わずか6%の上り坂は魅力的なクライム。趣のある小さな農場がいくつかある丘陵地帯を登り森に向かいます。曲がりくねった道は広くて滑らか。頂上に向かい、伝統的な韓国のパビリオンからは南の栄州に向かって壮大な景色を眺めることができます。
ジュンニョンはかなり長い登りですが、このコースで最大の難所ではありません。最大の課題は、丹陽を行き来する繰り返しの上り坂です。ジョンニョンに入る前もしくは後で挑戦したとしても、JanghyeonjaeとNodongjaeは手強く、それぞれ距離は2〜2.5キロ、平均勾配は10%前後です。もう少し気楽に進みたい場合は、ジョンニョンと他の2つの丘の間にあるテガン-ミョンの小さな村にある地元のショップで、軽食とコーヒーで休憩をとることをお勧めします。
Bobaljae
この45キロのルートで丹陽から北西に向かうと、南斜面から丹陽と北の美しい渓谷、無数のパラグライダーが山から空を飛ぶ様子を見渡すことができるGosojaeの小さなクライムに入ります。ここからBobaljaeまでは平坦な15キロが続く速いペースのルート。ロードは川沿いをたどり、2つの小さな橋を渡って美しい緑と青い川、森に覆われた山々を眺めることができます。
鍾乳洞と古代の要塞があるOndalレクリエーションエリアに向かって曲がり、韓国で最も壮観な寺院の1つである救仁寺に向かってBobaljaeを登り始めます。救仁寺には自転車で行くことはできませんが、駐車場に自転車を置き、2つの山頂の間にある広大な寺院群までシャトルバスで行くことができます。
救仁寺の駐車場を過ぎたところからBobaljaeは、平均10%の約2.5キロのクライム。決して楽ではありませんが、このクライムは努力するだけの価値があり、頂上のプラットフォームから下方に曲がりくねった道が広がる景色を楽しむことができます。山の渓谷に流れる小さな渓流をたどる7キロの下り坂も、努力する価値があると言えるでしょう。蒸し暑い気候では、川の爽やかさは救いです。ガードレールを飛び越えて苔に覆われた石に腰を下ろし、冷たい山の水に足を浸してからGosojaeを制覇し、丹陽に戻ります。
清風湖
この地域には素晴らしい景色と湖畔に沿ったヒルがあります。多くのサイクリストが湖の南側を好みますが、清風湖の北側では国内有数のグラベルライドが可能です。清風湖周辺のロードが全てそうであるように、グラベルルートも起伏が激しく、美しい湖の景色を堪能することができます。
丹陽からのコースは約100キロで大きなクライムは含まないのに関わらず、1700メートルの標高獲得が可能。フラットな部分はほぼないと言ってよく、小さなヒルを常に上り下りするルート。距離を加えたい方は、清風湖橋を通って清風湖へと行き、小さな町で軽食やコーヒーを楽しむのが良いでしょう。桜が満開になり、ピンクとホワイトの木々から落ちる花びらがロードに舞う4月に訪れるのがお勧め。
Jeosuryeong
丹陽でサイクリストに最も知られているのは、多くの人々が愛のメッセージや名前を刻む苔に覆われたセメントの壁が続く短いロードIggiトンネルでしょう。夏には苔が深みのあるグリーンに変化し、鮮やかな色の木々が枝を伸ばし、トンネルの中にいるような錯覚を覚えるのです。真夏には光さえもグリーントーンを帯び、韓国のサイクリストたちが競って写真をとる場所でもあります。
Iggiトンネルは素晴らしい光景であり、加えて南へ続くライドも魅力的。南に曲がってJeokseong橋を渡り、Dansungに到着。この小さな村では川沿いのパビリオンで休憩したり、地元の住民を描いた趣のある田舎のバス停を見ることができます。村にある唯一のカフェで期待以上に美味しいコーヒーとペストリーを食べ、難しいクライムのあるJeosuryeongへ向かうエネルギーを確保。
Jeosuryeongは美しいクライムではないかもしれませんが、地域で最も規模の大きいクライムの一つです。10〜13%勾配の1キロからスタートし、最後の7キロは5〜8%勾配へと緩やかに変化します。小さな農場や村、道沿いには養蜂場がいくつかあり、夏期には蜂に気を付ける必要があるでしょう。山頂には小さな休憩所とかなり昔に放棄された燃料ステーションがあります。丹陽に戻る下り坂は必見。中腹にあるOlsan農村で左折し、Daeheungsa寺へ美しい渓谷に沿って進みます。止まって寺院内を歩くのも良いでしょう。もしくは桜の木々が立ち並ぶロードを速いスピードで進んで。
フォーヒルズ
丹陽南のフォーヒルズコースは、韓国最大の道路があるだけでなく、国内に無数にあるクライムを代表する4つの短くて急な登り坂も含まれています。
Dansung付近から南に向かう道は美しい舗装道路に沿って峡谷を通り抜け、Seonam-gaegok-roに向かいます。サイクリストが歓声を上げるような魅力的なロード。美しい景色を堪能するためにゆっくり行きたいところですが、ロード自体は高速スピードで進みたくなるようなクオリティです。その上、ほぼ誰も通行していないのです。計650名のStravaアスリートがライドしただけの道。まさに隠れた名所と言えるでしょう。
峡谷を抜けると急なクライムが4つ続きます。距離2.3キロ、勾配9%〜12%のBeoljaeに始まり、距離7キロ、平均勾配10%のSunghwangdangjaeを越え、距離2.5キロ、勾配10%のBeoljaeへと戻り、最後は距離2.6キロ、平均勾配9%〜12%のJikchi。このルートが悲劇のように聞こえるのなら、否定はできません。全長74キロ、1600メートルの獲得標高のうち、1100メートルは合計距離28キロの4つのヒルで得られるというタフさ。
このルートにはサイクリングの魅力が全て詰まっています。楽しみ、美しさ、否定不可能な苦しみ、楽なフィニッシュ。完璧だと言っても過言ではないでしょう。